国内の金(ゴールド)価格が2日連続で最高値を更新した。指標となる地金商最大手の田中貴金属工業が23日午前9時30分時点で発表した小売価格は、前日比79円(0.4%)高い1グラム1万7875円となった。買い取り価格は同78円高の1グラム1万7683円だった。米国の関税懸念が背景にある。
大阪取引所の先物(中心限月)も23日に一時1グラム1万6326円を付け、2日連続で最高値を更新した。
国際指標となるニューヨーク先物(中心限月)は23日に一時前日比8ドル(0.2%)高の1トロイオンス3451.7ドルと1カ月ぶりの高値まで上昇した。米国が日本と関税交渉で合意したとの報道を受けてやや下げる場面もあった。ただ、マーケットアナリストの豊島逸夫氏は「中国や欧州連合(EU)との関税交渉の行方はなお不透明との警戒感が、金相場を押し上げている」と話す。
NY先物が4月に付けた1トロイオンス3500ドル台の最高値に接近するなか、当時と比べ外国為替市場で円安・ドル高が進んだことも円建て金価格の上昇につながっている。
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