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EU「重要原材料法」、欧州リサイクル産業の中核戦略へ

FutuRaM “都市鉱山の活用なしでは資源確保は困難”

EUが推進する「Critical Raw Materials Act(CRMA/重要原材料法)」が、欧州のリサイクル産業に大きな影響を与えている。

EU支援プロジェクト「FutuRaM」は最新レポートで、重要原材料の安定確保には新規鉱山開発だけでなく、

電子廃棄物や使用済み電池、自動車スクラップなどから資源を回収する「都市鉱山(Urban Mining)」の活用が不可欠だと強調した。

欧州ではEV、半導体、再生可能エネルギー、防衛産業の拡大に伴い、リチウム、コバルト、ニッケル、レアアース、タングステン、銅、パラジウムなどの需要が急増している。

しかし現在EUは、多くの重要金属を中国など特定国からの輸入に依存しており、供給リスクが大きな課題となっている。

こうした状況を受け、EUは2024年にCRMAを正式施行した。2030年までに、「EU需要の10%を域内採掘」、 「40%を域内加工」、「 25%をリサイクル由来」 で賄うことを目標としている。

FutuRaMは特に電子廃棄物(WEEE)の重要性を指摘している。

スマートフォン、サーバー、EVバッテリー、風力発電設備、太陽光パネルには金、銀、銅、パラジウム、レアアースなど高価値金属が含まれており、これらを欧州内で回収することが供給網安定化の鍵になるという。

同プロジェクトでは、バッテリー、電子機器、自動車、鉱山廃棄物、建設廃材など複数の廃棄物ストリームを分析し、EU内で回収可能な二次原料量をデータ化している。これらのデータは将来的に欧州の資源政策や投資判断に活用される見込みだ。

またEUは加盟国に対し、

―重要原材料を含む廃棄物の回収強化、

―リサイクル施設拡大、

―廃鉱山データ公開、

―金属含有量調査

などを求めている。

閉鎖鉱山や過去の採掘廃棄物からの資源回収可能性についても調査を義務付ける方向だ。

FutuRaMはさらに、「高品質データ」の重要性も指摘している。

どの廃棄物にどの金属がどれだけ含まれているかを正確に把握しなければ、効率的な循環型経済は構築できないという。

そのため同プロジェクトでは「Urban Mine Platform」というデータ基盤を構築している。

EUは今後、重要原材料関連のリサイクル案件を「戦略プロジェクト」に指定し、許認可迅速化や投資支援も進める計画だ。

初回公募には170件以上の応募があり、そのうち約30件がリサイクル関連案件だった。

業界では今回の政策を、単なる環境政策ではなく、欧州の経済安全保障と産業競争力を支える長期戦略として注目している。

URL: https://futuram.eu/critical-raw-materials-act-futuram-perspective/

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