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2020年2月28日
北米南米
金1600ドル突破、マネーの新潮流を映す

新型肺炎で投資家の不安心理が強まるなかで、ニューヨークの商品市場で金先物が1トロイオンス1600ドルの大台を突破した。米アップルが1~3月期の売上高予想について「達成できない見込み」と発表し、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大の影響が米国経済にも及ぶとの連想を呼んだ18日、金市場へのマネー流入が加速した。

 

年初に米国とイランの対立激化で瞬間的に1600ドルを突破しており、大台乗せは今年に入って2度目となる。だが、今回は新型肺炎の展開が見通せない市場環境ゆえ、「有事の金買い」は一過性とは言いがたい。

 

安全性を求めるマネーの潮流には変化の兆しがみられる。

 

新型肺炎への警戒感から、逃避マネーは金だけでなくドル買いを通じて米国債にも向かっている。その結果、米国債市場では長期金利が短期金利を下回る「逆イールド」が再発している。18日の米10年債利回りは1.56%、3カ月物財務省証券の利回りは1.57%となった。

 

この影響が波及した円建ての国内金価格は40年ぶりの高値を付けた。これまではドル安に反応してニューヨーク市場の金価格が上昇し、国内の金価格の上昇はドル安の裏返しである円高で相殺されることが多かった。しかし、今回はニューヨークでの高値が、そのまま国内の金価格に反映される展開となっている。

https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL19HMA_Z10C20A2000000/